こんにちは鍼灸整骨院げんき堂です。
1日10000歩というのがありますが、1日60分の運動時間を作って活動していく方が健康の為にはいいようです。
しかしながら、なかなか外に出る機会が少なくなって、運動どころか観光や買い物といった外出して活動する機会が減ってきていませんか?
実は「運動しないこと」で血行不良を引き起こし循環器系に大きな影響を及ぼし、あまつさえ心臓自体に影響を及ぼし虚血性心疾患などの動脈硬化性循環器疾患の原因となっています。
なので、『たかが運動不足』と侮っていると、生命予後や健康生活の質に悪影響を及ぼしてしまいます。
運動で得られる効果は多岐にわたるので、分かってきた『運動』に対する効果をご紹介します。
インスリン感受性に対する効果
インスリンと聞くと膵臓や血糖値・糖尿病とおよそ運動と関連があると想像しにくいものですが、運動によってインスリン感受性、つまりインスリンの機器をよくすることが期待できます。
運動することで筋肉量が増加し筋肉の中にあるインスリンホルモンの受け口が増加し、筋肉内での血糖消費量や血糖の運搬機能も変化することが関与するからと考えられています。
高血圧に対しての効果
重篤な心臓の合併症がない人の例ですが、週2~3回の運動で2~4週間目から、明らかな血圧の値の減少が得られている報告があります。
これは交感神経の活性低下や副交感神経の活性増加などの運動による自律神経バランスの安定化や運動による血管拡張物質の分泌増加、筋肉への血流量増加と体温上昇による循環血液量の減少、先のインスリン感受性改善などが効果として上げられます。
血圧180の110未満の高血圧者を8週間の運動スタッフの管理下のもと心拍モニターでの厳密な運動プログラムにて、運動の血管や呼吸などの耐久性が増加し安静時と運動時の血圧低下が認められました。
脂質の代謝
運動を行うことでタンパク質の合成が促進されます。
それにより肝臓からのコレステロールの運搬を抑制し、中性脂肪からHDLコレステロールいわゆる善玉コレステロールへの変換を促進し中性脂肪を減少します。
しかしながら、運動だけの効果としては悪玉コレステロールが約10%減少、善玉コレステロールが約5%増加程度になるので、運動だけでコレステロール管理ができるわけではないので、他の多くの要素を取り入れてコレステロール値のコントロールを行う必要があります。
冠動脈の硬化予防
心臓は各組織に血液を供給させるために動いたいますが、当然ながら心臓自体にも血液を供給させないと動きません。
冠動脈は心臓への供給血管の事です。
そんな冠動脈が動脈硬化などを起こして心筋梗塞を引き起こしてしまって、回復するために行う心臓リハビリテーションでの運動により、冠動脈の動脈硬化の進展を抑制し、動脈硬化の病変の退縮や治療後の梗塞部位の状態の安定化が望めます。
急性心筋梗塞では、それまで大きな病気をしたことも、症状もなかった人が突然発症することもあるので、普段から運動することで予防が期待できます。
自律神経の安定化
昨今の原因不明の体調不良に関連していると考えられているのが自律神経のバランスの異常だと考えられています。
心筋梗塞患者の心電図で副交感神経の指標に用いられる値をある基準で分けた際に明らかに予後に差が出たことが明らかになったのです。
そして、運動により心室細動閾値を上昇させることができることから副交感神経の活性化に関与していると考えられ、心筋梗塞や心不全はもとより高血圧においても副交感神経が関与しており、改善している理由の要因の一部と考えられています。
実験でも運動により交感神経と副交感神経の値が安定していくことが認められています。
免疫系の向上
動脈硬化性疾患や慢性心不全では炎症物質の上昇が認められていることから、これらの疾患の改善が認められる運動が炎症物質にも影響を与えられると注目されています。
運動により最高酸素摂取量が増加することで炎症物質が減少していることから相関が認められています。
血管内皮の機能改善
血管内皮とは血管の血流が流れている方の膜のことで、虚血性心疾患の危険度合いを測り血管拡張機能が高コレステロールや血栓などで障害されていないかどうかで見られています。
血管内皮機能の障害は動脈硬化病変の原因や症状の悪化に繋がります。
もともと血管には独自で収縮する機能があり血圧の維持として働いています。
なので、血圧上昇が続くと血管の収縮弛緩機能が低下し浮腫などの血管周辺組織自体の変化が起こって血管拡張機能が低下してしまいます。
これが起こっていると運動時の血液供給の妨げとなって十分な酸素供給が出来なくなります。
ですが、継続的な運動によって血管拡張機能が改善し血管内皮の修復と機能改善にも関連があることがわかっています。
運動量・体力の向上
運動を行っていくことで体力を向上させるのは、健常者だけではなく心疾患者においても実証されています。
具体的には最大酸素量や無酸素代謝効率が大きくなり、日常生活での疲労度にも変化が出ます。
骨格筋に対する効果
骨格筋の減少は健常者の例でも無重力や安静により変化がみられ、持久的運動機能低下や疲れやすい体質を引き起こします。
運動は単に骨格筋量を増すだけでなく筋線維の割合を整え基礎代謝の機能を改善させます。また、心臓手術の患者の例で運動リハビリにより筋肉量が増加と質の改善が得られたことで、日常生活の活動が改善されています。
呼吸器系に対する効果
心機能の低下が起こると呼吸に関する機能も低下し酸素交換や酸素供給がされにくく呼吸数が増えることになります。
しかし、運動を行うことで心機能が改善することがあるので、呼吸換気の状態が改善する。
継続的な運動で心拍出量の増加や速い浅い呼吸が深いゆっくりした呼吸へ変化し呼吸効率が改善します。
精神感情面での効果
うつ症状と運動の精神的効果が生活活動や考え方や行動の改善に繋がると注目されています。
特に循環器系の領域では、タイプA性格を持つ患者が多いので、カウンセリングなどを併用しながら運動を行うことで、ストレス管理や緊張緩和の訓練ではタイプA行動パターンを修正することに役立ちます。
運動が体にいいことは理解はしていますが、具体的にどんな効果があるかは知らない方も多かったと思います。
また、上記以外にも効果が期待できるものもいっぱいあるので定期的な運動は生きていくうえで重要なものになります。
人によって運動強度は変わってきますので自身に合った運動を行い健康で元気な日々を送りましょう。